リーダーシップはフォロワーがついてくるか

ビジネス

「いろんな本を読んだりするんですけど、なかなかうまくいかなくて、悩んでます。」

「かっぱぱさんが考えていること、取りまとめてほしいです。参考にしたい。」

そんな社交辞令を立て続けに言ってもらい、ほんとに悩んでるんだよなぁ、と思いながら、うまくアドバイスもできないのはなんでだろうか・・・。と思っていました。

「飲みながらなら多分話せるんだけどなぁ」

不思議な感覚。あ、そうか。誰にも話したことがないから伝え方がわからないんだ。

と思って、琴線に触れたことをエッセイっぽく書いてみる試みを始めてみました。

中間管理職になって4年。

最近は心を落ち着けるべき場所を見つけることができたのか、自分の整え方が見えてきたので、この辺の話なら形にできるかもしれないと思っています。

リーダーシップはフォロワーがついてくるか

はじめてリーダーになった時、自分は誰よりも優れていて、俺がリーダーになったら色んな人を助けられる!と思っていました。

それはどういう助け方か、というと、現場の仕事を誰よりも知っていて、早く、正確に、効果的にできているという自負があったからでした。

私の会社は顧客は担当制のルート営業なので、効果的なタイミングをつまみ食いして私が常にいい仕事さえしていれば、皆助かるだろうと考えていました。

また、リーダーになったからには皆が私の能力を認め、それぞれに尊敬され、助言を求められるだろう。そう思っていたところもあったかもしれないです。

結論それは大きな間違いでした。

今まで自分のリーダーに対して大した敬意を持っておらず。「俺の方が仕事できるのに!」そんなことしか考えていなかった為、リーダーの仕事を見ずにリーダーになってしまいすべてが分からない状態になったのが私のリーダー初年度でした。

初年度の辛かったこと

1.部下から精神的にバカにされている(気がする)

これは特に若手の部下から感じてショックでした。

なぜ、俺が、お前みたいに仕事ができない奴にそんな評価をされないといかんのだ!と腹が立ってました。評価をする人間は人からも評価されるんだな、と実感しましたね。

ただ、自分はどうだったかというと、それはもう舐めに舐め倒してた人間だったので、因果応報とはこのこと。だけど、本当に悔しいのだ。憎くて憎くて夜も眠れない。そんなストレスが第一位

これは、ずっと付き合っていかないといけない命題だと思っていて、どれだけ自分が強くなっても陰口は言われるだろうし、仲間なんだけど、もう同格じゃないから別なんだよね。

自分の中の良いリーダー像は何でも話せる部下と肩を並べて忌憚ないアドバイスをする、というイメージだったが、こっちが思っているほど相手は肩を並べたくないし、こちらを意識もしていない。そういうものなんですな。

これをリーダーになって一週間で気づき絶望した。

じゃあ今はどういう心の落ち着け方をしてるのかというと、SL2という個別面談手法を活用してコミュニケーションの頻度は確保して、基本は別のグループにいる(つまり一人)という状況を作っている。

部下との関係はまた別の話の時に。。。

2.誰もついてこない。

上記の通り舐められまくっている(と感じている)ので、嫌われないように、嫌われないように。。。というムーブになる。

ただ、仕事の全体の数字を管理していかなければならないため、うまくいっていない場合はテコ入れをしないといけない。

どうテコ入れするか、作戦はどうするか。その辺りは自分一人の市場の時は、自分一人の決断で良かったのでどんどん決めていけたし、うまくいってもいかなくても自分の実績だとして決着ついていた。

でも、チームとなると・・・。

メンバーのポテンシャル、能力、モチベーションが様々なので、全員YESの作戦をとるのはとても難しい。一方自分自身が「こうやってきた」という実績と「それでうまくいってた」という自負があるので「それをやろうぜ!!」となるのだが、これがことごとくうまくいかないのである。

「私の」作戦だからだ。

自分自身の能力や特性であればそれはうまくいくが、人が違えばそもそも顔も性格も違うわけで、全くうまくいかないんですな。これはとても衝撃的なことでした。「皆、同じことをやればいいのに」と思っていたが、それは「私」だからできていたことだったんですね。

結果が出ない作戦はモチベーションを低下させ、タスクは増えて、疲労感が出てくるだけ。

何もしなかったら50%の結果だったところに、追加タスクを加えてめっちゃ頑張るが55%の結果しか出ない(もしくはほぼ変わらない、マイナスになる)というのをよく経験した。

よくよく考えると、作戦骨子を考え、そのための資料も作成し、必死にレクチャーしてさぁやってこい!とまでお膳立てするが、皆の合意がない作戦なのでやらされているだけ。誰一人としてついてきてくれなかった。

指示関連で行くと以下もひどかったと思う

3.直前の指示、こちらの意図を伝えない仕事

仕事全体の流れが分かっていないことも大きな要因だったが、中間管理職なので自分自身にも上司がおり、その上司から降ってくる仕事内容が「明日まで」という仕事を「今から」部下に出すことになる。

今までは、自分自身のことだったので、なんでもわかっており瞬時に報告できたが、部下のことが何ひとつわかっていないので聞かないと報告ができない。

なので、「今日中に教えてくれ!!!」という仕事が頻発した。

これは、今までよくされていたので「いやだよなぁ」と思いながら部下にお願いしていたが、とてもストレスだった。「通常の仕事」とされているものにプラスアルファで仕事を依頼するのが本当に申し訳なく思ってしまった。

こういうことが積み重なって、見下されることが分かっていたので極力やりたくなかったけど、どう握りに行ったらいいか全くわからず。当時は「自分の仕事にするしかない」と思ってすべての案件に首を突っ込みまくってさばきまくっていた。

結果、顧客からは私が信頼され、私の自尊心は満たされ、部下のモチベーションは下がっていった。

大事な仕事をさばかないからスキルは上がらず、顧客からはクレームをもらい、「なんてできない部下たちなんだ・・・」とさらに頭を悩ませることになった。

4.部下が使えない(スキルが足りない、モチベーションが低い)

急にスピリチュアルな話になって恐縮だが、カルマ(業)という目には見えない珠が人間の間には存在していると常々思う。

相手に対して汚い言葉を投げかけると、相手は汚いカルマを受け取ってしまうし、逆に優しいの言葉を投げかけると相手は優しいカルマを受け取る。

人間の心の原動力にカルマは非常に重要だと思っていて、いつもいつもバカにされて蔑まされていると心に悪いカルマが貯まって動けなくなってしまう。

逆に心に感謝や尊敬のカルマが貯まると自身に満ちてなんでもうまくいくような気がしてくる。

私はカルマを強く感じて仕事をしていたので、顧客がいなくなったとたんに極端にそれを集めだした気がします。人の貰うべきだったカルマを横取りしてまで「ありがとう」と言われたかった。それがないと動けなくなるから。

だけど、それは部下が貰うべき「ありがとう」だったかもしれない。

部下は自分の所有物ではない。市場を踏み荒らしていいわけなかったが、それをわかっていなかった。

と、まぁ部下に関することばかりが初年度の悩みでした。

色々なリーダーシップ論がありますが、「リーダーシップはフォロワーがついてくるか」という観点からすると、「こうすればいい」というものは無く、時と場合によってリーダーシップを変えていく必要があると痛烈に感じましたね。

今のチームに取っているリーダーシップは?

①指示だし最優先。報告期限の前にフォロワーの報告期限を設定するとともに、猶予をたくさんとる(のでチームの決断を真っ先に行う)

②目標数字に対して、どう着地していくのかをフォロワーに「報告」してもらい意識してもらう

③作戦を考えるときは発案しない。欲しい結果だけオーダーして皆で決めてもらう。決まったことには口出しせずやりきることに全力を尽くす。

なかなかうまくはいっておらず、毎日が試行錯誤の連続ですが。。。

リーダーシップはフォロワーがついてくるか。

則天去私ですなぁ。

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